【ボールパイソン】繁殖日記② 〜孵化から餌付けまで〜
今回初めてボールパイソンの繁殖に挑戦したので記事に残します。色々と工夫したことを詳細に記録したので、参考になれば嬉しいです。
※2023/04/25追記しました。
前回に続き、今回は卵を孵化させるところからベビーの餌付けまでを記録に残します。
交尾から産卵までの記事はこちら
孵化するには
卵は産卵から約60日で孵化します。その間、温度30℃・湿度90〜100%で管理します。温度が高すぎると奇形になってしまったり、温度が低すぎると死籠り(卵から出てこれず死んでしまうこと)になってしまうので注意してください。
人工孵化は2通りの方法があります。
1つは、孵卵器を利用して60日保管する方法です。孵卵器はそれなりに値段がするので、お金に余裕がある人は孵卵器に任せてしまう方が確実です。
もう1つは、孵卵器を自作する方法です。私は今回自作の孵卵器で孵化させました。コストを低く抑えられ、自作なので愛着が湧きます(笑)
自作孵卵器の作り方
まずは全体図をイラストで説明します。
段ボール
周りを覆う段ボールは、中のコンテナよりひと回り大きいものを選びます。
大きすぎると温度を保つのが難しくなってしまうし、小さすぎると取り出すのが大変になります。段ボール内でコンテナの蓋を開け閉めするのに問題ない程度のサイズがちょうどいいです。
段ボールの内側にアルミシートを貼ると保温効果が上がります。我が家では百均のアルミ製レジャーシートを切って貼り付けました。
蓋の内側にもアルミシートを貼るとさらに保温効果アップです。
暖突はバーベキュー網に固定し、段ボールの内側の側面に設置します。その際に、暖突のコードが段ボールから綺麗に出せるように、隅に切り込みを入れてあげると収まります。
コンテナ
シューズケースを使っています。ちなみにたまごに水滴がつくと、呼吸できずに死んでしまうので、蓋とたまごの距離は空けるようにしてください。
シューズケースは元々隙間がいい感じに空いてるので、空気穴は開けてないです。あまり多いと湿度を保つのが難しくなってしまいます。
卵も呼吸をしていますので、毎日1回は蓋を開けて空気の入れ替えをしてください。といっても、気になって毎日開けてしまうので勝手に換気されてしまいますが(笑)
ハッチトレイ
私はイージーハッチトレイを使っています。トレイの下に水を1〜2cmほど張るだけでいいので、めっちゃ楽です。ハッチトレイしか勝たん。
パーライト
パーライトを使う場合は水を含ませたものと含ませていないものを使います。
まず最初に重さでパーライト:水=1:1の割合で混ぜたものを5cmほど敷きます。この時、コンテナの対角に太めのストローか塩化ビニルを軽く刺します。
その上に水を含ませていないパーライトを3cmほど敷いて完成です。塩化ビニルが固定され、かつ下の端が水を含ませたパーライトに届いて入ればOKです。
園芸用ネット
パーライトを使う場合は、普通のホームセンターで売っている園芸用のネットを、パーライトの上に2枚敷きます。直置きしない理由は、卵をパーライトの上に置いてしまうと水分を吸われてしまうので、それを園芸用ネットで防ぐためです。
暖突・タイマーサーモ
コンテナ内の温度を30度に保つために暖突とタイマーサーモを合わせて使います。温度は高すぎても低すぎてもダメなので、タイマーサーモで常に一定の温度を保つようにしておけば楽です。これ、ほんと、かなり楽です。
暖突は通常上につけますが、孵化器の場合は横がおすすめです。蓋を開けてもコンテナ内を温められます。
また、パネルヒーターを下に敷くのはおすすめしません。
温まった空気がコンテナの蓋に水滴として溜まり、卵に落ちてしまうからです。
孵化
60日間じっと待ったら、いよいよハッチ(孵化)します。
孵化する2週間ほど前から、卵が凹んできます。孵化予定日の直前には、もうベコベコになっていて、不安しかありませんでした。。。
我が家では産卵から58日後に、最初の1匹が卵を自力で割いて顔を出しました。感動の嵐です。仕事がお休みで良かったと心底思いました。
そして我慢できず全ての卵に切れ目を入れて見ました。
お気づきだろうか・・・
一番左の卵に注目して頂きたい・・・
双子ちゃんではないですか・・・!!!!!
素敵!!神秘的!!奇跡だー!!!
という感動は一瞬で、この子達はかなり小さい未熟児として生まれました。。。こんなこともあるんですね。
ハッチ結果
ミスティック×3
ノーマル×2
スパイダー×2
ミスティックスパイダー×1
バンブルビー×1
ミスティックバンブルビー×1
以上の計10匹でした。子沢山です^^
孵化後の注意点
ハッチベビーは卵から顔を出していても、卵の中でへその緒のようなものから栄養を吸収している途中なので、無理やり外に出るように仕向けたり、引っ張り出したりしないでください。
この、へその緒のようなものを、ヨークサックといいます。
自発的に卵から完全に出てきたら、別の容器に移します。床材には清潔なキッチンペーパーなどを多めに湿らせたものを使用し、1匹ずつ管理します。お腹にはへその緒のようなものを吸収しきった後も傷のようなものが残っているので、完全に閉じるまで乾燥させないためです。
稀に、ヨークサックが繋がったまま出てくる個体もいます。
うちにも1匹いました。そう言う場合も他のベビー同様に清潔な容器で管理し、お腹の乾燥には特に注意してください。
湿らせた綿棒で軽くこすって取れそうなら取ってしまってもいいと思います。もしへその緒が短い場合は、自然に取れるまで待ちましょう。
餌付け
初給餌のタイミング
ハッチから1週間くらい経つと、ファーストシェッドと呼ばれる初めての脱皮をします。初給餌はこのファーストシェッド後からになります。
1.冷凍マウスを普通に与える
ファーストシェッドが終わったら、まずはピンクマウスL〜ファジーマウスくらいの冷凍マウスを解凍し、40℃くらいに温めて口元へゆっくり持っていきます。
これですんなり食べてくれれば御の字です。ですがなかなか簡単にはいきません。。。うちで普通に食べたのはスパイダーが入ってる個体だけでした。。。
2.宙ぶらりん手法を使う
もし普通に与えてみて食べなければ、片手で胴の真ん中あたりを持ち上げ、宙ぶらりん状態にします。木にぶら下がっているようなイメージです。そして、下からマウスを持っていき、チラチラと動かして見せます。これで餌と認識することが多いです。この時、自分の手に飛びつかないように気をつけましょう。
3.活マウスを与える
宙ぶらりん手法でも食べなければ、活マウスを与えてみましょう。これでほとんどの個体は食べてくれます。活から冷凍への移行は、また別の機会に記事にしようと思います。
4.アシスト給餌をする
活マウスでも食べない場合は、アシスト給餌になります。これは餌への反応もなく、ファーストシェッド後から2週間以上経っても食べない場合にしてください。それまでは焦らず、上記の方法を試し続けてください。
アシスト給餌のやり方は別の記事で詳しく紹介しようと思います。そちらを参考にしてください。
さいごに
かなり長くなってしまいましたが、最後までお読み頂きありがとうございました(*^_^*)
ただの繁殖記録なので、専門性には欠けるし説明も拙いですが、これからボールの繁殖を考えている方に少しでも参考にして頂けたら嬉しいです!
この記事を読んで、ボールラバーズが増えてくれると嬉しいです♪